骨肉腫―犬猫で特に気をつけたい“骨のがん”

目次
骨肉腫って?
骨肉腫は、骨を作る細胞(骨芽細胞)ががん化した非常に悪性度の高い骨の腫瘍です。
犬で特に多く、特に中~大型犬では“骨のがん”の代表格です。
猫でも発生しますが、犬ほど頻度や悪性度は高くありません。
- 足の痛み・跛行(びっこ)
- 患部の腫れ・ふくらみ、熱感
- 骨折(“病的骨折”)が突然起こることも
- 元気・食欲の低下、体重減少
- 進行すると肺や他の骨などへ転移(特に犬)
治療について
- 外科手術(断脚または患部骨切除)
四肢の骨肉腫では「断脚(足の切除)」が標準治療。体軸骨の場合は部分切除。 - 化学療法(抗がん剤)
ドキソルビシン、カルボプラチン、シスプラチンなどを補助療法として併用。
手術単独より生存期間を大きく延ばせることが分かっています。 - 疼痛管理・緩和ケア
痛み止め(NSAIDs、オピオイド)、骨吸収抑制剤(ビスホスホネート製剤など)
歩行補助具や生活環境の工夫も大切
日常で気をつけたいこと
- 足の痛みや跛行が続いたら早めに診察を
- 高齢・大型犬や過去に骨折・インプラント治療歴がある子は特に注意
- 手術後も定期的な胸部レントゲンなどで転移チェック
- 痛みのサインや生活の質を大切にしたケアを心がける
治療で使う主なお薬と副作用
ドキソルビシン
作用
DNA合成阻害(抗がん剤)。転移抑制・生存期間延長。
副作用
骨髄抑制、心毒性、嘔吐・下痢、脱毛。
カルボプラチン/シスプラチン
作用
DNA損傷でがん細胞死滅。手術後の再発・転移予防に使う。
副作用
腎障害、骨髄抑制、吐き気、下痢。
NSAIDs(メロキシカム、カルプロフェン等)
作用
痛み・炎症緩和。
副作用
胃腸障害、腎障害。
予後(生存期間)
犬
- 外科単独では中央値約4~6ヶ月
- 外科+抗がん剤併用で約1年(中央値10~12ヶ月)
- 肺転移例や体軸骨型は予後不良(数ヶ月~半年未満)
猫
- 断脚単独でも約2年近く元気な例も多いが、肺転移例は数ヶ月に短縮
- 犬に比べ進行がゆっくり、断脚で根治することもある
まとめ
骨肉腫は犬で最も多い骨のがんであり、進行が早いものの早期発見・手術+抗がん剤で元気な時間を伸ばすことが可能です。
特に「足の痛み・跛行」が長引く場合は、すぐ動物病院で詳しく診てもらいましょう。

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